国内製薬最大手の武田薬品工業が新型コロナウイルスの感染が拡大して以降2回目となるリストラを検討していることが分かった。今回ターゲットとなるのは意外な部門だ。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)
昨秋に希望退職300~500人
あれから1年で2回目検討
国内製薬最大手の武田薬品工業が新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、2回目となるリストラを検討していることがダイヤモンド編集部の取材で分かった。
同社は昨秋、「フューチャー・キャリア・プログラム(FCP)」なるプログラムを実施した。自らの生涯設計に基づいて転進を希望する社員を支援するというもので、前向きな印象を持たせる名称だ。しかし、要は希望退職者募集。国内営業部隊のMR(医薬情報担当者)ら30歳以上を応募対象とした同プログラムを通じ、300~500人ほどが退職したとみられる。
このとき、コロナ禍にあっても製薬業界で先陣を切ってリストラを行ったことで、「良くも悪くもさすが国内王者」と業界関係者たちを驚かせた。あれから1年で、もう2回目を実施するとなれば、業界に再び衝撃が走るだろう。
募集対象にもサプライズ要素がある。製薬業界のリストラがMR中心である中、武田薬品が今回ターゲットに据えるのは別の意外な部門なのだ。