JR西日本JR西日本は新幹線および在来線の鉄道事業用光ファイバーネットワークを活用し、情報通信事業に参入する 写真提供:JR西日本

JR西日本は7月、新幹線および在来線の鉄道事業用光ファイバーネットワークを活用し、情報通信事業に参入すると発表した。同社に、その経緯や狙いについて聞いた。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)

JR西日本が
情報通信事業に参入した背景

 JR西日本は7月14日、同社が保有する新幹線および在来線の鉄道事業用光ファイバーネットワークを活用し、情報通信事業に参入すると発表した。同社は7月1日にJR西日本光ネットワークを設立しており、現在はJR西日本の子会社である西日本電気システムの光ファイバ事業本部が行っている業務を、10月1日から移管する予定だ。

 ただ、鉄道事業者の情報通信事業への参入は珍しいことではない。古くは国鉄時代、通信自由化を受けて新幹線沿いに光ファイバーケーブルを敷設し、通信事業への参画を目指した日本テレコム(現ソフトバンク)の例があり、2000年代初頭には通信事業関連の規制緩和を受けて、東急電鉄や営団地下鉄(現東京メトロ)、阪神電鉄などが光ファイバー芯線賃貸事業に乗り出している。