【出雲大社の神様】いじめられっ子から王になった日本のスーパーヒーロー
「仕事運」「金運」「恋愛運」「健康運」ほか、「21のご利益」の組み合わせからあなたの願いが叶う神様が見つかるかも! 八百万(やおよろず)の神様から100項目にわたって紹介する新刊『最強の神様100』には、古代から現代まで、めちゃくちゃ力のある神様が登場します。最強クラスの神様なので、ご利益も多種多様。さぁ、本を開けば、あなたが気になる神様がいるはず。それが今、必要としている神様かもしれません。
愛し愛され、豊かな関係をつくる
アヂスキタカヒコネ、シタテルヒメ、コトシロヌシの父親であるオオクニヌシ(大国主)は、日本神話を代表する英雄で、日本国をつくった神と言われます。といっても、「国よあらわれろ」と命じて国ができたとかイージーなものではありません。最初はいじめられっ子からのスタートで、そこから女の子を助けて結ばれ、それをいじめっ子の兄弟たちにねたまれて殺され、死から奇跡の復活。数々の試練に打ち勝って強い力を獲得し、たくさん恋をし子どもをつくり、友と出会い別れ、豊かな国をつくり、最後にあの世を治める神となります。
その様子は少年漫画の主人公のようで、挫折や葛藤を経験しながら、努力し成長して、国の王に、そして神になるのです。オオクニヌシは決して敵をバッタバッタと倒す「強い神」ではありません。やさしく親切で、老若男女問わず愛され助けられます。
オオクニヌシの神社といえば、島根県出雲市の出雲大社(一般に、いずもたいしゃ)。第11代・垂仁天皇の御代に創建された縁結びの聖地ですが、参拝したら、むしろバッサバッサ縁を切られて、ご不満な人たちにちょくちょくお会いします。我が事を振り返ると、「愛されたい」「ああしてほしい、こうしてほしい」―そんな思いで参拝すると、縁を切りたくないのに、あっさり縁切りが起こります。逆に、ただ「愛したい」「貢献したい」思いでいると、即座に縁結びが起こるようです。後悔しない縁結びをしてくれるのです。
つまり、オオクニヌシのご利益は、より人を愛し、より人に親切になること。愛し親切にすることでできる人の輪が根幹となって、豊かな家・まち・国がつくられます。
オオクニヌシの真骨頂は、国を譲った神話。豊かな国をつくったら、「その国を譲れ」と要求されたのだから無茶な話ですが、この国譲りがお手本となって、日本国では権力交代のたびに王家を滅ぼすことがなくなり、天皇家は世界最古の王室となりました。
各地の出雲大社の他、札幌市の北海道神宮、東京府中の大國魂神社などがあります。
【主なご利益】立身出世、仕事開運、良縁成就
【こんな人にオススメ!】
周りと一緒に豊かになりたい人
*本原稿は、八木龍平著『最強の神様100』からの抜粋です。
八木龍平(やぎ・りゅうへい)
1975年、京都市生まれ。博士(知識科学)
スピリチュアルな感覚を活用する社会心理学者
科学とスピリチュアルを組み合わせた今までにない「神社分析」が好評を博し、『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(サンマーク出版)はまたたくまに27万部超のベストセラーに。
NTTコムウェアのシステムエンジニア、富士通研究所シニアリサーチャー、北陸先端科学技術大学院大学・客員准教授、青山学院大学・非常勤講師などを歴任。性格分析やコミュニケーションの学術論文を出版する社会心理学者である。2006年度コンピュータ利用教育学会(CIEC)学会賞・論文賞。
現在は武蔵野学院大学・兼任講師として「情報リテラシー」を教えるかたわら、ブログや神社ツアーで「リュウ博士」と呼ばれ活躍中。全国の企業・団体での講演や、神社ツアーには、毎回多くの参加者が集まり、人気を博している。
著者からのメッセージ
「神は人の敬によりて威を増し、人は神の徳によりて運を添ふ」
鎌倉時代に制定された「御成敗式目」の第一条に記された言葉です。意味は、神様は人間の敬う心によってそのお力を増し、人間は神様の徳をいただいて運を開く。この神様の徳こそ、ご利益です。
御成敗式目は、鎌倉幕府の第3代執権・北条泰時が中心になってまとめた日本初の武家政権による法令です。武士にも一般庶民にも大きく影響を与えたこの法令は、神様と人との関係を説くことから始まるわけですね。
神様と人との関係は一方通行ではありません。お互いを助け合い高め合う存在。神様のお力をいただく「開運」は、このお互い様の関係の中で起こることを、読者の皆様にご理解いただければ、本書を出版した甲斐があります。
神様のやりたいことを助ける人は、神様から多くのプレゼントを受け取るでしょう。
本書を、神様との「良き隣人関係」を結ぶ一助としてくだされば幸いです。
本書の見方
古代から現代まで、めちゃくちゃ力のある神様が登場しますが、最強クラスの神様たちなので、ご利益も多種多様。あなたにピッタリな神様を見つけていただくためにも、本書の見方を紹介いたします。
■ナンバリング
本書では、何度も登場する神様がいます。本を活用する機会が多いはずなので、各項目初出のみ、数字を入れています。
■神様の特徴
同じご利益でも、性格が違います。神様の個性を表したご利益となります。
■神様を祭る寺社
神様を祭る代表的な神社・お寺を紹介。P271には、ご参拝におすすめの神社をピックアップしています。
■神様のご利益
神様が最も得意とするご利益を全21項目から主な3つを紹介。P255にはご利益別索引があるので、自身が欲するご利益ごとに神様を探せます。
■こんな人にオススメ!
人によって、職業も年齢もバラバラ。よりイメージしやすいように、あなたと神様とのマッチングをお手伝いします。
新刊書籍のご案内
『最強の神様100』
八木龍平著、定価1650円(本体1500円+税)、ダイヤモンド社
第1章では、日本の国が始まった最初の最初、弥生時代から古墳・飛鳥時代に大きな力を発揮した神々をご紹介します。日本で一番古い神社の神様など、神々の最長老ぞろいの第1章はご利益のスケールも大きく、「人として成長したい方」に特におすすめです。
第2章では、怨霊が不幸をもたらすと人々が本気で恐れた奈良時代から平安時代に、大きな力を発揮した神々をご紹介します。鬼から守る神様、今年の福徳をもたらす神様など、長く繁栄した神々ぞろいの第2章は、「不幸体質から幸運体質になりたい方」に特におすすめです。
第3章では、大きな戦乱が起こった鎌倉時代から戦国時代に、大きな力を発揮した神々をご紹介します。戦わない勝利の神様、宇宙根源の究極神など、人々が最も力を欲した時代にふさわしい神々の強者ぞろいの第3章は、「強力なパワーが欲しい方」に特におすすめです。
第4章では、安土桃山時代から江戸時代に大きな力を発揮した神々をご紹介します。「あとひと押し」をくれる神様、思いがけない知恵をもたらす神様など、新時代を切り開いた神々ぞろいの第4章は、「新しい流れを呼び込みたい方」に特におすすめです。
明治時代から昭和初期に大きな力を発揮したカリスマな神々ぞろいの第5章は、その道を究める神様など、「魅力を磨きたい方」におすすめの神様をご紹介。現代に大きな力を発揮している龍神さんや犬神さんなど、人間の要望に積極対応する神々ぞろいの第6章は、「大舞台で力を発揮したい方」におすすめの神様をご紹介します。
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