メンタルを強くしたければ、心にガンジーを宿らせろ

「適応障害になりやすい人」に共通するたった一つのマズい習慣Photo: Adobe Stock

──適応障害になりやすい人や、ストレス耐性が弱い人の特徴はありますか?

バク:真面目な人ですね。もっと言うと、「真に受けすぎてしまう人」。たとえば、「うっせー、ブス!」と悪口を言われたときに、「やっぱり私はブスなんだ……。ブスじゃなくなるにはどうしたらいいんだろう……」と信じて、それを改善しようとしてしまう人です。

──なるほど。

バク:冷静に考えると、他人にそんなひどい言葉をかけてくる人の話なんて、本気で聞く必要はまったくないんですよ。たとえば、私もTwitterで自分にとっては文句なのかな? と思うようなリプやコメント、引用リツイートをもらうことがあるのですが、まったく気にしていません。

「ああ、この人は辛いんやな、私に文句言ってスッキリしたか、よかったな。明日も晴れるとええな」とか「ああ、きっとこうすることでしかこの世に立っていられないくらい、大変なんだろうなあ。この人が生きることに私は役立てているんだな」と思うようにしているんです。

──気持ちを切り替えられるのはすごいですね。私もそういうメンタルの強さを手に入れたいな……と思うのですが、訓練で鍛えられるものでしょうか?「意識しないようにしたいのに、どうしても気になっちゃう……」という人も多いような気がしますが、バク先生ははじめからそのような心構えをお持ちでしたか?

バク:鍛えられますよ。私も生きづらさを抱えていましたが、工夫をして少しずつ成功体験を重ねることで、イライラすることもずいぶん減りました。

 おすすめなのは、本にも書いた方法ですが「〇〇用の自分」という「着せ替えの仮面」を用意すること。子どものころ、「ごっこ遊び」ってやったでしょう? あんな感じで、無理なくかぶれそうな仮面を用意しておくんです。

 ちなみに私は、「Twitter用の自分」として、マザーテレサやガンジーの仮面を持っています。

──ガンジーの仮面をかぶるんですか!

バク:はい。あ、この人にはガンジーかぶろうかな、みたいな。何を言われても「ああ、あなたの苦しみが、私に文句を言うことで少しでも晴れるといいなと思っていますよ……」と心の中で言い続けるんです。それを続けていたら、マジでガンジーは心に宿るんですよ。

──(笑)。

バク:だから、合言葉は「いつも心にガンジーを」。ガンジーじゃなくとも、マザーテレサとかプリキュアとかマツコ・デラックスとか松岡修造とか、自分が「この人の仮面をかぶりたいな」という人でいいです。

 私は、とある友達とLINEで「お嬢様ごっこ」をする遊びを続けているのですが、それも楽しいですよ。

「あらあら、それははしたなくてよ」
「私ったらこんなことで動揺していたらダメね」
「上流階級の私が下々の者たちに余裕のない姿は見せられませんわ」

 と、お嬢様の仮面をかぶっていたら、たいがい何も気にしなくなりますね。

 そういうごっこ遊びを続けていると仮面をかぶるスピードもめちゃくちゃ早くなるので、騙されたと思ってやってみてください。