中国栽培のシイタケを
見分ける簡単な方法

 では、中国栽培の「国産シイタケ」を見分ける方法はないのでしょうか。

 それは、菌床製造地を確認することで判別できます。

 20年に食品表示基準が改正され、菌床栽培シイタケの場合「採取地(収穫した所=原産地)と作付地(種菌を植え付けた場所=菌床製造地)が異なる場合は、菌床製造地を表示することが望ましい」とされました。

 あくまで「表示することが望ましい」ということなので、義務表示ではありませんが、徐々に菌床製造地が表示されている菌床栽培シイタケが店頭で販売されるようになってきました。

 菌床製造地が表示されていないシイタケが中国栽培とは限りませんが、菌床製造地に国内の地名が表示されているシイタケは、ほぼ間違いなく日本で栽培、収穫したシイタケと考えてよいでしょう。

 なお、中国は輸入相手国における違反件数が非常に多い国です。シイタケについても、菌床輸入が少ない06年と07年の2年間ですら、輸入違反が7件(生鮮と乾燥の合計)もありました。さらに菌床輸入が激減している最近でも17年には乾燥シイタケの違反が1件ありました。

 違反物質は、主に菌床に使われる殺虫剤です。殺虫剤を使い過ぎると、菌床からシイタケが吸収したり、直接殺虫剤を浴びたりする可能性もあります。

 シイタケは、水洗いして食べることはほとんどないので、農薬を洗い流すことはできません。加熱しても残留する農薬も多く、できるだけ安心なシイタケを選びたいですね。シイタケを買う際には、ぜひ、菌床製造地もチェックしてください。