国内で日本語中心の生活をしていても、子どもの英語力をバイリンガル級まで伸ばすことは十分可能です。しかし、日本で英会話教室に通って英語が身につく可能性といえば…残念ながら、ほとんどゼロです。今回は、「英会話で英語が身につかない2つの理由」「日本の学校に通わせながら、子どもを“英語ペラペラ”に育てる方法」「英語学習の“正しい順番”」「留学の期間・行き先・時期のおすすめ」について、5000人以上のバイリンガルを育ててきた経験から、解説します。(TLC for Kids代表 船津 徹)
「英会話教室に行けば英語が身につく」
というのは幻想だ
子どもに英語を身につけさせたい、“英語ペラペラ”に育てたい、バイリンガルに育てたい!親であれば誰もが一度は夢見ることでしょう。
グローバル社会の共通語は英語です。子どもに英語力という宝を与えることができれば、進学、就職、キャリア形成など、子どもの人生の選択肢(可能性)は限りなく広がっていきます。
英語の必要性が高まるにつれ人気を博しているのが子どもの「英会話」です。インタースペースが行なった調査(2021年)では、未就学児(3歳〜6歳)の習い事ランキングは、1位スイミング、2位幼児向け通信教育、3位英会話、4位ピアノ、5位体操となっています。
また、学研総合研究所が行なった調査(2019年)では、小学生(小1〜小6)の習い事ランキングは、1位スイミング、2位学習塾、3位通信教育、4位音楽教室、5位英会話と、やはり「英会話」は人気です。
しかし、ここで冷静に考えてみましょう。「子どもを英語ペラペラに育てたい」→「英会話に通わせる」という選択は正しいのでしょうか?本当に英会話に通わせていれば英語ペラペラに育つのでしょうか?
私は30年以上にわたり、日本、アメリカ、中国で子どもの英語教育に関わってきました。これまでに5000人超の子どもたちをバイリンガルに育ててきましたが、日本で英会話教室に通って英語が身につく可能性といえば…ほとんどゼロです。