電子マネー決済やカード払いの一般化、2022年度からの新学習指導要領で「資産形成」の指導が高校で始まるなど、子どもを取り巻く環境は急速に変化しています。しかし、親の庇護の下、豊かな環境で育つことで、金銭感覚がうまく育たない子どもが増えています。金銭感覚が狂ったまま大人になれば、取り返しのつかないトラブルに見舞われる可能性も高まります。子どもの金融感覚を狂わせないために、絶対にやってはいけない親の3つの行動を解説します。
(1)親が先回りしたり失敗回避はNG
子どものうちにどんどん失敗させよう!
現在、一人っ子や二人っ子のご家庭が多いせいか、保護者の方は、お子さんの一挙一動に目がいってしまう傾向にあります。そのため、お金の教育でも、多くのご家庭で過保護になってしまっているといったお話を聞きます。
「お金の失敗なんてさせたくない」という親心のあまり、親が先回りして決めてしまうのですが、そんな親心が子どもの正しい金銭感覚を育てることを阻んでいるのです。
たとえば、次のような言葉を、お子さんに言ってしまったことはありませんか?
「そんなくだらないもの買って、すぐあきたり、壊れちゃうでしょ。買うのやめておきなさい」
「お金は大切にして貯めなさい。半分は貯金箱に入れておきなさい」
「本物のお金の管理は大変よ。おこづかいはまだ早いの。必要なものはママが買ってあげるから」
小さいうちは子どもの行動の一つ一つをお父さんやお母さんが見守ってあげられるかもしれません。でも、いつかは子どもは自立していきます。お金のやりくりは、子ども自身が身に付けなければならないものです。一生保護者が見守ってあげられるわけではないのです。