後発品業界は嵐の真っ只中に放られている。この嵐に耐えられるのか、今回は財務上から占ってみた。使用したのは上場する日医工、沢井製薬、東和薬品、日本ケミファの4社である。
まずは、損益計算書(次ページの表1)から収益性を見てみよう。一般的に、原価が同じとすれば、製品に高い付加価値があれば、価格にプレミアムがつく。総利益額は大きくなり、売上高総利益率も高くなる。東和薬品は売上高を計上している価格ベースでは、最も高い売上高総利益率だ。一方、日医工の売上高総利益率は東和薬品の3分の1にも満たない。これは、日医工の製品ポートフォリオの影響、つまり採算性が低い初収載から10年以上経ている製品が多いことに起因していると考えれられる。