「ちっともお金が貯まらない」「ちゃんとしたいのに何もしていない」と悩んでいる人は、じつは「お金と向き合う重要性をわかっている人」だと言います。こう語るのは話題の新刊書『そのままやるだけ!お金超入門』を書いたマネーコンサルタントの頼藤太希さん。「忙しくて忘れてしまう」「しくみを勉強しても何をやればいいのかわからないので、やらずじまい」なだけだというのです。そんなマネー初心者のために、「そのままやればいい」頼藤さんのアドバイスをお贈りします。(マンガ:きたがわかよこ)

保険は高価Photo: Adobe Stock

「この保険が本当に必要か?」から考えましょう

 生命保険文化センター「平成30年度生命保険に関する全国実態調査」によると、1世帯あたりの保険料の平均は年間38.2万円。月額に直すと、月額約3万2000円の保険料を支払っています。「備えあれば憂いなし」ということわざがあるほどですから、日本人は保険好きなのでしょう。

 しかし、この保険料を仮に30年払い続ければ1146万円、40年なら1528万円にもなってしまいます。「保険は2番目に高い買い物」といわれるほどの金額です。果たして、そこまで保険に加入する必要があるのでしょうか。

 今回は、保険加入の基本的な考え方を紹介します。保険は「なんとなく不安だから」「みんなが加入しているから」と加入するものではありません。保険が本当に必要なのかというところから、ぜひチェックしてください。

保険と預金の違いはこれ

 保険は「もしそれが起こったときに経済的損失の大きな問題」に備えるものです。もし公的保障や貯蓄で備えられるなら、保険は不要です。

 とはいえ、上図のとおり貯蓄は「三角」ですから、貯蓄を始めたばかりの場合はお金が少なく、万が一に備えられません。そこで、不足分を補うために「四角」の保険を使うのです。

 保険には、大きく分けて「掛け捨て型」と「貯蓄型」があります。一見、貯蓄型がよさそうですが、使うべきは掛け捨て型。安い保険料で十分な保障を用意できるからです。そもそもお金がないから保険に入るのに、保険料が高い貯蓄型に加入するのは本末転倒です。