本書の要点

(1)SNSへのリアクションは返せるときにすればいいし、相手から返事がなくても不安にならなくていい。人は皆、それぞれの事情で生きているのだ。
(2)人間関係で嫌な思いを引きずってしまうときは「多分そいつ、今ごろパフェとか食ってる」と思おう。嫌な相手のことを、恋するように真剣に考える必要はない。
(3)仕事のストレスで辛いときは、「この状態があと○カ月続いたら退職願いを出そう」などと自分に逃げ道を用意しよう。心の余裕ができて、逆に頑張れることもある。
(4)自分に自信が持てなくてもいい。人生は自信がなくても歩いていける。

要約本文

◆SNSのモヤモヤ
◇リアクションに疲れる

 SNSにコメントをもらったりフォローしてもらったりしたとき、すべてに対応しようとして疲れてしまっていないだろうか? すべてに対応すると、「自分をかまってくれる人」と思われて、あなたのもとにますます「お返しを求める人」が集まってきてしまうことになりかねない。

 お返しは、本当に返したいときだけすればいい。SNSのメッセージもフォローも、みんな自分がしたくてしていることだ。メッセージを送った時点で相手は目的を果たしているし、フォローもその人の投稿を見たいからしているだけである。返せるとき、返したいときにだけ返せばいい。

◇既読スルーに落ち込む

 SNSの「既読」機能は便利だ。その反面、既読なのに返信がないと「無視された」「私のことはどうでもいいんだ」と思ってしまうことがあるかもしれない。

 相手に対して不安やイライラを募らせるのは、自分を基準にして考えているときだ。いつでも携帯が見られて、まめに返事を返せるからこそ、「自分はできるのに、なぜあの人はできないの?」と考えてしまうのだろう。

 この十数年で、私たちの使う道具は驚くほど進化した。しかし道具がどんなに便利になろうと、それを使っている人間は変わっていない。いつでも携帯を見られる人ばかりではないし、文章を書くのが苦手な人もいる。そう考えると、相手から望んだ反応を得られなくても、心に少し余裕が生まれるのではないだろうか。