米中間選挙、民主党が恐れる「大敗」の悪夢議席定数見直しに関する公開ヒアリングに出席するウェストバージニア州の住民(8月) PHOTO: HAIYUN JIANG FOR THE WALL STREET JOURNAL

【ワシントン】米民主党は2022年の中間選挙で、辛うじて握っている下院過半数を何とか死守したいところだが、党内ではいま、危険を予告する警報が鳴り響いている。

 左派系の企業が先月、民主党の重要な支持層である黒人有権者を対象に行った調査によると、ジョー・バイデン大統領になって生活が改善したとの回答は半分に満たなかった。別の民主党系企業が実施した調査でも、2020年の大統領選でバイデン氏に投票した、激戦州の新たな有権者層のうち3分の1近くが、今度は共和党が議会過半数を奪還するのが望ましいと答えた。

 今月のバージニア州知事選での敗北やニュージャージー州知事選での想定外の辛勝は、民主党の重要な支持層の間で不満が高まっていることを改めて裏付けた。さらに民主党への逆風を強める要因となっているのが、バイデン氏の支持率低迷や現職下院議員の引退、国勢調査の結果を反映させた下院の議席配分見直しで予想される共和党の躍進だ。