在宅勤務在宅勤務では目の前の仕事に向き合うことができる(写真はイメージです) Photo:PIXTA

新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務が広まりました。「隠れ内向」を含む内向型の人にとっては、有利な働き方と言えそうです。周囲に無理をして合わせるだけではなく、自分が本来持っている強みを生かしながら働き、成果を上げるにはどんなことに気を付ければいいのでしょうか。(心理学博士 MP人間科学研究所代表 榎本博明)
※本記事は『何でもないことで心が疲れる人のための本』から抜粋・再編集したものです。

内向型は「課題に没頭する集中力」に優れている

 前回の記事で紹介したとおり、内向型にはさまざまな強みがありますが、その中の一つが「何かに没頭できる集中力」です。

 社交好きの外向型が、街にくり出して新しい交流を求めたり、SNSにしょっちゅうアクセスしては知人友人と交流するのを好むのに対して、内向型は一人で調べものをしたり、趣味に没頭するのを好みがちです。

 仕事の面でも、誰とも話さず目の前の課題に集中することが、内向型の人にとってはそれほど苦痛ではなかったりします。

 新型コロナウイルスの流行により在宅勤務が普及し、一部の会社では定着しています。「人との接触が減ってストレスがたまる」「雑談をして気分転換できないのがつらい」と言う人もいますが、在宅勤務は内向的な性向を持つ人には向いた働き方と言えそうです。毎日職場で働いていた時のように人に気をつかう必要がなく、帰りに誘われ無理につきあう必要もないので、心のエネルギーを過剰に消費することなく、目の前の仕事に向き合うことができるからです。