コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はコロワイド、ワタミ、大庄の「居酒屋」業界の3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
居酒屋3社は
いずれも前年同期比減収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の居酒屋業界3社。対象期間は21年6~9月の直近四半期(大庄は21年6~8月期、その他2社は21年7~9月期)としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・コロワイド
増収率:マイナス7.8%(四半期の売上収益391億円)
・ワタミ
増収率:マイナス7.9%(四半期の売上高146億円)
・大庄
増収率:マイナス27.9%(四半期の売上高70億円)
※ワタミは収益認識に関する会計方針の変更を行っているが、当社の開示方法に準じて、前年同期の売上高と増収率には同変更を遡及適応していない。
居酒屋業界の3社は、いずれも前年同期比減収となった。
コロナ禍で強い逆風が吹く居酒屋業界。各社の増収率はどのように推移しているのか。また、コロナ前と比較すると売り上げはどのような水準にあるのか。次ページでは、データを踏まえて詳しく解説する。