マツモトキヨシPhoto:Diamond

コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はウエルシアホールディングス、ツルハホールディングスなど「ドラッグストア」業界5社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

ドラッグストア5社は
いずれも四半期増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のドラッグストア業界5社。対象期間は21年6~9月の直近四半期(ウエルシアホールディングス、ツルハホールディングス、スギホールディングスは21年6~8月期、その他2社は21年7~9月期)としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・ウエルシアホールディングス
 増収率:6.3%(四半期の売上高2594億円)
・ツルハホールディングス
 増収率:4.9%(四半期の売上高2357億円)
・スギホールディングス
 増収率:4.6%(四半期の売上高1598億円)
・旧マツモトキヨシホールディングス
 増収率:0.4%(四半期の売上高1395億円)
・サンドラッグ
 増収率:1.8%(四半期の売上高1626億円)

※ツルハホールディングス、サンドラッグは収益認識に関する会計方針の変更を行っているが、各社の開示方法に準じて、前年同期の売上高と増収率には同変更を遡及適応していない。

 ドラッグストア業界の5社は、いずれも前年同期比増収となった。

 10月にはココカラファインと経営統合し、マツキヨココカラ&カンパニーとなった旧マツモトキヨシホールディングス。経営統合直前の売り上げはどのような状況にあったのか。次ページ以降では、データを踏まえて詳しく解説する。