ポケモンGOのプレイ画面ポケモンGOのプレイ画面。現実とゲームの世界の位置が連動する「位置ゲー」の代表的なゲームだ

2016年7月のリリース直後から世界中で大ブームを巻き起こしたポケモンGO。日本を代表する一大コンテンツとなっている「ポケットモンスター」をベースにしたスマートフォンゲームは、それ以上に位置情報を利用した新しい「位置ゲー」として注目を集めました。人気の移り変わりが激しいスマホゲームですが、ポケモンGOはリリースから5年以上が経過した現在でも高い人気を維持しています。本稿ではポケモンGOの変わらない人気の秘密や、中年層から支持される理由を考察します。(フリーライター マキ・ユウタ)

ポケモンGOの世界的ブーム
大きな経済効果を生んだワケ

 ポケモンGOは任天堂の人気ゲームシリーズである「ポケットモンスター」をモチーフにしたスマートフォンゲームです。最大の特徴はスマホのGPS機能と連携することでプレイヤーの現在地とリンクする「位置ゲー」であるという点。実際に街を歩きながらポケモンを集めていくという新鮮なゲーム性から世界中で大ヒットを記録し、日本でも社会現象となりました。

 ポケモンGO大ヒットの要因の一つとして挙げられるのが、現実の観光地などとリンクしたリアルイベントです。イベントでは限定ポケモンを入手できるほか、集まった他のプレイヤーとの対戦を楽しめます。これまでもスマホゲームのイベントはさまざまな形で行われてきましたが、位置ゲーという特徴とリアルイベントの相性は抜群で、非常に多くのプレイヤーを集めることに成功しました。

 台湾の台南市で行われたイベントでは50億円を超える経済効果があったとされています。日本においても神奈川県横須賀市で行われたイベントでは、抽選に当選したプレイヤーのみが対象であったにもかかわらず、15億円を超える経済効果を生み出したと推計されています。