23卒手帳「OMAMORI ~就活に寄り添う一冊~」

 最後の企画制作会議からおよそ1カ月半――プロジェクトメンバーは23卒手帳のお披露目会で再び一堂に会し、感動と興奮の面持ちで完成した出版物を手に取った。

「言葉にならないほどの達成感があります。良い経験ができました」「デザインや本の仕組みをまったく知らないのに、みんなの考えがかたちになったことに驚きます」「この手帳を持っている人を就活中に見かけたら、すごくうれしい!」「プロジェクトを通して、プロフェッショナルの社会人の方々や就活仲間に出会えたことが何よりもの財産」「しおり紐の存在までが愛しいです。細部にこだわって良かった。多くの人が手に取ってほしい」……制作メンバー・広報メンバーの一人ひとりがプロジェクトを振り返り、感想を言葉にしていった。

 また、お披露目の会場には損保ジャパンの担当者も参加し、出来上がったばかりの手帳をめくりながら、学生たちに勝るとも劣らない感動の気持ちを露わにした。

「プロジェクトメンバーである学生のみなさんが自主的に参加し、新しい未知の世界に挑戦してくれたこと。また、初対面の多様な学生間で連携し、協力・協業してくれたことに感謝しています。制作過程の中で、苦労や喜び、そして、周囲への感謝など、さまざまなことに気づいてくれました。社会人になると、厳しいことや苦悩がたくさんあります。でも、だからこそ、仕事の喜びややりがいも大きくなります。手帳制作という今回の経験が、今後の就職活動のみならず、人生の糧になると思います」(損害保険ジャパン株式会社 人事部 人材開発グループ 野中美菜氏)

「自らが就活生である学生のみなさんが、就活生向けの手帳を創り、ユーザー目線に立って『情熱』を込めて議論を重ねることで、自由度が高く使いやすい、就活生にとって身近に寄り添う『お守り』のような一冊になったと思います。この手帳は、世の中の就活生のみなさんに使っていただくことで完成します。自分自身の想いを書き留め、就活の行動をひとつずつ記録してほしいです。そして、この手帳が、その記録の過程で自分だけのオリジナルの一冊となり、まさに『お守り』となりますように願っています」(損害保険ジャパン株式会社 人事部 人材開発グループ 佐藤航司氏)

 23卒手帳のコンセプトは「OMAMORI ~就活に寄り添う一冊~」だ。佐藤氏の言うように、就活生の「お守り」として就活イベントで配布されるほか、特設WEBサイトでも無料配布している*7

*7 特設サイト シン・就活手帳プロジェクト シン・就活手帳の応募はこちらから

 最後にひとつ書き加えたい。

 筆者は、この23卒手帳の制作過程での “社会人であるプロ制作者”たちのメールでのやりとりをリアルタイムでつぶさに見ていった。学生の企画制作会議後の実作業のやりとりだ。その、おびただしい数のメールには、プロジェクトメンバーの熱い思いに応え、手帳という制作物を就活市場に的確に送り出そうとする“自負と責任”があふれていた。だからこそ、お披露目会で、学生たちがそうした社会人たちへ感謝の意を伝え、ひとつの制作物を手に取った姿はとても美しいものに感じた。

 エグゼクティブプロデューサーの脇田氏とともに、“社会人であるプロ制作者”と“学生であるプロジェクトメンバー”を率いた濱田氏(制作ディレクター)は最後にこう語る。

「デジタル時代に、 “就活生が考える、自分たちの理想の手帳を作る”というストーリーによって、手触り感のある手帳が生まれたことの価値を感じます。就活生に無料で配布することにも“就活生を応援する”という大きな意味があります。参加したプロジェクトメンバーの学生は、日頃何となく使っている手帳にも、いろいろな議論や選択、その制作工程とともにたくさんの人との関わりがあるという経済活動の一端を見たようです。今回の経験が、就活中や社会人になったときにほんの少しでも役に立ってくれたらうれしいです」

就活生たちが、“就活で使いたい手帳”を、制作のプロと一緒に創った![2023卒 シン・就活手帳]仕様
本体サイズ: B6判 レイアウト: 12月始まり/月曜始まり 月間ページ:ブロック式 週間ぺージ:バーティカル式 ページ数:248 装丁仕様:クリアカバー 
月間ページ掲載期間:2021年12月1日(水)~2023年4月30日(日)
週間ページ掲載期間:2021年11月29日(月)~2022年10月2日(日)
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