多くのビジネスパーソンの支持を集める、登録者60万人超えの「サラリーマンYouTuber」、サラタメさん。
注目の処女作『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン──名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法』は600ページ超えの超大作で、まさに“鈍器本”だ。
「仕事がデキない」「残業だらけ」「上司とソリが合わない」「転職したい」「老後のお金が不安」といった、人生100年時代を生きるサラリーマンの悩みを、まるごと解決してくれる本書から、その一部を抜粋して紹介する。
・報連相で「事実」と「意見」は別モノ。「事実」が土台となる
・よく見せようとすると、「意見」が多くなるので注意
・まず「事実」を伝える。「意見」を伝えるときは、注釈を入れてから
・最後に、「事実」と「意見」をもとにした「行動」まで伝えられるとベスト
マモル:サラタメさん、聞いてくださいよ! 昨日、山根係長に聞かれたから、仕事の進捗を報告したのに「お前の意見は聞いてない!」と怒られたんです。これおかしくないですか? 聞かれたから答えたのに、「聞いてない」って!?
サラタメ:それは大変でしたね(笑)。ただ、もしかするとマモルさんの「意見」じゃなくて、単に「事実」だけを知りたかったのかもしれないですね。
マモル:山根係長は「事実」を聞いたのに、ボクが「意見」を言ったから怒られたってことですか?
サラタメ:まぁ、だとしても言い方がありますよね(笑)。報連相のときに、「事実」と「意見」がゴチャ混ぜになるミスはよくあるので、一緒に確認していきましょう!
「事実」と「意見」の違いとは?
わかりやすい表現として「空・雨・傘」というものが使われます。
空:「空が曇っている」(事実)
雨:「雨が降りそうだ」(意見)
傘:「傘を持っていこう」(行動)
この場合、事実は「空が曇っている」で、意見が「雨が降りそうだ」です。ビジネスシーンの報連相では、この線引きがあいまいになってしまうと、トラブルの原因になります。
「事実」と「意見」があいまいな報告と
明確な報告の違い
上司の質問
「先週、A社に営業提案行ってたよな。どうだった? 状況教えて」
×「事実」と「意見」があいまいな報告
「提案は、まぁうまくいったと思うので、おそらく受注できます。年内に納品できるよう準備を進めます」
これは極端な事例ですが、「うまくいったと思う」「おそらく受注できる」と、大事な部分に客観的「事実」がなく、妄想に近い「意見」になっています。
サラタメ:私も営業時代によくやっちゃっていたので、気持ちはわかります。上司に怒られたくないからと、なるべくポジティブに聞こえるよう、自分の希望的観測で報告してしまうんですよねぇ……。
◯「事実」と「意見」が明確な報告
「先方担当者の山田さんからは、OKをもらいました。ただ、決裁者である木村課長からは、まだOKをもらえていません。木村課長からは、今月中の納品を絶対条件として提示されています」
この報告であれば、事実がメインになっています。
具体的に山田さんからOKをもらったと伝えていますし、懸念点となる木村課長の意向も盛り込まれています。上司からすれば、どうフォローしてあげればいいか、対策を考えやすいでしょう。
マモル:でもサラタメさん、「事実」だけ伝えて、まったく自分の「意見」を言わないっていうのも微妙じゃないですか?
サラタメ:まさにそのとおりです。ベストは「事実」を言った後、「ここから先は事実ではない」と注釈を入れながら、自分なりの「意見」と「行動」を伝えてあげることです。
注釈したうえで、
さらに「意見」と「行動」を伝える
意見
「先方担当者の山田さんは、木村課長に続くNo.2のポジション。強い権限を持っています。ここからは私の推測ですが、その山田さんがOKを出しているので、ここからこの案件がNGになる可能性は低いと思います」
行動
「今月中の納品に間に合わせられるかが商談成立のカギになると思います。明日群馬工場の主任に、納期について確認の電話を入れてみます」
サラタメ:このように、「事実」と「意見」を明確に分けながら、最後に「空・雨・傘」の「傘(行動)」の部分まで伝えられるとベストです。上司からの信頼がグングン上がっていくでしょう。
(本原稿は、サラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』からの抜粋です)
・報連相で「事実」と「意見」は別モノ。「事実」が土台となる
・よく見せようとすると、「意見」が多くなるので注意
・まず「事実」を伝える。「意見」を伝えるときは、注釈を入れてから
・最後に、「事実」と「意見」をもとにした「行動」まで伝えられるとベスト