多くのビジネスパーソンの支持を集める、登録者60万人超えの「サラリーマンYouTuber」、サラタメさん。
注目の処女作『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン──名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法』は600ページ超えの超大作で、まさに“鈍器本”だ。
「仕事がデキない」「残業だらけ」「上司とソリが合わない」「転職したい」「老後のお金が不安」といった、人生100年時代を生きるサラリーマンの悩みを、まるごと解決してくれる本書から、その一部を抜粋して紹介する。
・初対面の相手の印象をよくするには「ザイオンス効果」を活用すべし
・「ザイオンス効果」とは、何度も会うと好きになる心理効果
・やたら数だけ稼ごうとすると逆効果。一回一回相手のメリットを意識
マモル:サラタメさん、ヤバいです! 営業部の先輩が異動になって、めちゃくちゃ大手の得意先をボクが引き継ぐことになっちゃいました……。
サラタメ:おー、大抜擢じゃないですか!
マモル:大抜擢はうれしいんですが、先輩がその得意先と、ほぼ親戚レベルの良好な関係を築いていたみたいなんで、ボクにも同じようにできるか不安です……。
サラタメ:最初は、「ザイオンス効果」を活用して、足で稼ぐのがベストだと思いますよ!
マモル:ザイオンス? なんのゲームのラスボスですか!?
サラタメ:ラスボスじゃないです(笑)。要は、関係良好な先輩のいるうちに、初対面を済ませてしまい、そこから何度も訪問すればいいってことです。
足で稼ぐ「ザイオンス効果」とは?
「ザイオンス効果」とは、ザックリいえば「何度も会うと好きになっちゃう」心理効果のこと。
心理学者ロバート・ザイオンス(1923~2008)が提唱したもの。「単純接触効果」とも呼ばれ、相手に何度も接触していると、好感度や評価などが高まっていく心理効果。接触回数が増えれば増えるほど、警戒心が弱まり、親近感を持つ。
マモル:そんな心理効果があるんですか!? じゃあとにかく365日、顔だけ見せまくればいいってことですね!
サラタメ:365日は行きすぎです(笑)。いくつか注意点があるので、そこだけ気をつけながら実践してみてください。
「ザイオンス効果」の注意点
●悪い印象を残した後は、逆効果になる
相手に悪い印象を持たれてしまった場合、その後に何度会っても、悪い印象が強化されてしまう可能性が高い。
●「短期間に細かく」が効果的
テレビCMを1週間に何度か見ると、その商品が気になるように、短期間で集中的に接触するほうが好意を持たれやすい。ただ、あまりにも相手の時間を奪うと、いい印象を持たれないので、嫌がられない頻度と、短い時間での訪問がオススメ。
●上限は10回
「ザイオンス効果」が強化されるのは、10回までといわれている。とにかく回数多く接触したほうがいい、というのは間違い。
マモル:なるほど。接触回数だけ稼ごうとしても、一度悪い印象を持たれたら、逆効果になってしまうんですね。
サラタメ:そうです! 毎回なにかお土産になる有益情報を持っていき、こちらのボロが出る前にさっさと切り上げる。これを10回続ければ、ある程度の良好な関係は築けるはずです。
(本原稿は、サラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』からの抜粋です)
・初対面の相手の印象をよくするには「ザイオンス効果」を活用すべし
・「ザイオンス効果」とは、何度も会うと好きになる心理効果
・やたら数だけ稼ごうとすると逆効果。一回一回相手のメリットを意識