現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
著書『1%の努力』では、彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
「優秀さ」と「収入」の関係
優秀さと収入は、関係性があるのでしょうか。
おそらく、日本人の全体を見れば、ざっくりとその傾向があるとは思います。しかし、全体の数字と個別の数字は、ぜんぜん違う見え方になります。
なので、1人の人だけにフォーカスして見ると、優秀さと収入は関係していないように見えるはずです。周りから見たらまったく優秀じゃない人でも、「いい場所」にいるだけで高い給料をもらえたりしますからね。
ということで、優秀なのに収入が低くて残念な考え方をしているな、という特徴が1つあるので、それについて見ていきましょう。
優秀な人の「決定的な誤解」とは?
優秀な人が決定的に誤解していることがあります。
それが、「自分にしかできない仕事がある」という思い込みです。
優秀であるがゆえに、「これは自分にしか理解できない」「他の人にはマネできない」という自信に満ち溢れているんですよね。
でも、その出発点が根本的に違います。どんな仕事も、「マネできる」し、「あなたがいなくても大丈夫」なのです。残念ながら、それが真実です。
その現実に挫折して受け入れるところから人生は始まります。「だったら、自分の思うようにやろう」「自分の道を突き進もう」と、謙虚に邁進していけるんですよね。
謙虚になると、ものすごく儲かる
「自分は有能だ」という勘違いを捨てられると、どうなるでしょう。
それは、「自分がやっていることは他人にもできる」ということに気づけるのです。
これは、悪いニュースではなく、とても良いニュースなのです。
なぜなら、この世界は、「他人に上手にやらせるポジション」にいる人がものすごくお金儲けできるようになっているからです。
これが、世界を動かすお金持ちになるための仕組みの根幹です。
ある極秘レシピを独自に開発して囲い込んでいる人は、1つの店舗しか経営できません。
しかし、レシピを公開してのれん分けやチェーン展開をすれば、何店舗にも広がることができます。
そこで大事なのが、先ほどの「謙虚さ」です。
「こんなもの、誰にでもできるよ」「ぜんぜん大したもんじゃないよ」と心の底から思い、ヘタなプライドを捨てることです。
「本当に優秀な人」は「もっと優秀な人」を見つけられる
ものすごくお金儲けができる人は、自分の優秀さに気づくのではありません。
周りの人の優秀さに気づけたり、自分よりはるかに優秀な人を見つけてこられるのです。
なので、もっと稼げるようになりたい人は、自分のスキルを磨くと同時に、周りの人の「優秀さ」に気づけるようになりましょう。
周りをバカ扱いしていると、誰もあなたにはついてきませんし、いつのまにか自分だけが置いて行かれるでしょう。
優秀な経営者や投資家などのお金持ちは、全員に共通して「周りの優秀さ」に気づいています。そこを心の底から信じ切れているんですよね。
ということで、もし、あなたが優秀さをお持ちなのであれば、ぜひ、「自分にしかできない仕事がある」と思い込むことからやめてみましょう。
自分がうまくいったときは、「じゃあ、どうやったら他の人でもできるようになるかな?」と考えてみるのです。そういう人に、人もお金もついてくるようになっていますから。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、38万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。