「今の会社で働き続けていいのかな?」「でも、転職するのは怖いな……」。働き方が大きく変わるなか、そんな悩みを抱える人は多いだろう。高卒から、30歳で年収1000万円超という驚きの経歴をもつ山下良輔さんは、そんな「転職迷子」たちから圧倒的な支持を得ている。山下さんは初の著書『転職が僕らを助けてくれる――新卒で入れなかったあの会社に入社する方法』で、自らの転職経験を全て公開している。
その戦略は「外資系やコンサル業界は、学歴エリートでなくても入れる」「職歴に一貫性はなくてもいい」など、これまでの「転職の常識」を塗り替えるものばかりだ。どうしたら人生を変える転職ができるのか、どうしたらいい会社選びができるのか。この連載では本書より一部を特別に公開する。

頭がいい人と悪い人「転職でどの会社を受けるか」でついている差Photo: Adobe Stock

 業界と会社についてちゃんと調べる段階が終わったら、それを前提に職務経歴書をつくっていきます。まず、大前提として頭に置いて欲しいのが「書類で落ちるのはあたり前」という事実です。

 僕の転職の「結果」だけを見て「僕は山下さんみたいに優秀ではないので……」といってくる人に「僕の書類選考通過率は2割くらいですよ」というと、「えっ、そんなに落ちるんですか」と驚かれることがあります。

 僕は落ちることを特に問題だと思っていなかったので、驚かれることに驚いたのですが(笑)、実際、最初の2回(松田電機→スバル、スバル→PwC)の転職活動では、10社受けて面接まで進めたのは2~3社でした。

 ちなみに僕はほとんどの会社の「応募条件」に書いてある「大学卒業以上」という条件にはあてはまっていません。そのうえでの通過率2~3割は悪くない結果だと思っています。

 何回か書類選考に落ちただけで不安になり、第1章の会社選びのやり方もすっかり忘れて「受かりそうな会社」の求人を探してしまう人がいますが、それでは本末転倒です。何度もいいますが落ちることは気にせず、「受かったら入りたい会社」だけを、厳選して受けてください。僕自身、デロイトは2回書類選考で落ちて、3度目の正直で内定を勝ち取っています。何度応募してもそれがマイナスにはなりませんので、安心して大丈夫です。

 なお、本書で紹介する職務経歴書の書き方は面接に進んだ場合に効いてくる、重要な「伏線」です。小手先の「書類選考だけを通過する」ためのテクニックはほぼ無意味だと僕は思います。