「カフェインが神経系に作用すると、運動による疲れを感じにくくなり、トレーニングが楽に思え、疲労を感じずに長時間運動できることを、ほとんどの専門家が認めている」(『ハーバード医学教授が教える健康の正解』より)

 同書によると、カフェイン入りコーヒーを摂取した場合、運動負荷テストの成績が12%向上したという試験結果が、スポーツ医学誌に掲載されている。

注目の栄養成分ビタミンDで
走り続けられる体へ

 コーヒーのお陰で仕事がはかどり、スポーツにも打ち込みやすくなると聞けば、早速コーヒーを飲みたくなるだろう。

 ただし、いくら運動機能が上がったとしても、疲れ知らずの体はない。長時間に渡り高いパフォーマンスを発揮できるということは、そのぶん体への負担はしっかりかかる。

 そこで、愛飲家がコーヒーと共に積極的に摂取して欲しいのがビタミンDだ。ビタミンDに関する研究は、近年注目が集まっているのをご存知だろうか。

「国際骨粗鬆症財団によれば、ビタミンDは、骨と筋肉の発達、機能、維持を助ける栄養素です。その意味で、骨強度を維持し、転倒や骨折を予防するうえで欠かせません」(『ハーバード医学教授が教える健康の正解』より)とあるように、ビタミンDはこれまで骨粗鬆症予防に効果的な栄養成分として、女性や高齢者に積極的な摂取が推奨されてきた。

 こうした骨の状態維持のほか、ビタミンDにはさまざまな健康効果が期待できることがわかってきた。

「ビタミンD欠乏はほかの健康問題とちがって、必ずしも目立たず、自覚症状もない。倦怠感や体の痛みなどを感じることはあっても、そうした症状はほかのいろいろな問題から生じることも多いからわかりづらい。重度の欠乏は骨の痛みや骨強度の低下、歩行障害、血圧上昇、うつ、頻繁な感染症を招くことがある」(『ハーバード医学教授が教える健康の正解』より)