日に日に高まるクリスマスムード

ローマ観光のマストスポットローマ観光のマストスポット

 フォロ・ロマーノの遺跡です。古代の政治や経済、宗教の中心地であったフォロ・ロマーノは、秋からの観光もおすすめです。夏の日射しがとても厳しいローマは、日陰のない広い遺跡内での観光はかなり大変で、しっかりとした暑さ対策が必要となります。乾燥した夏は、遺跡内でしばしば砂ぼこりが舞うこともあります。気温が下がって歩きやすい秋からは、屋外にある広大な遺跡の観光は、じっくりと立ち止まってよく見ることができます。遺跡の左手の森の部分(パラティーノの丘のフォロ・ロマーノを見下ろすテラス)にもお客さんがたくさんいました。

バチカン市国サン・ピエトロ広場のクリスマスツリーバチカン市国サン・ピエトロ広場のクリスマスツリー

 バチカン市国のサン・ピエトロ広場の様子です。サン・ピエトロ大聖堂前の広場に、11月23日にクリスマスツリーが到着しました。モミの木は、毎年異なる場所よりやって来ます。今年は、北イタリアのトレント自治県の東アルプスのドロミティの森から運んでこられました。遠いアルプスを出発し、何日もの長旅を経てローマに到着した赤モミの木の樹齢は113歳です。

 このバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂のクーポラ(丸屋根)は、直径が43メートルあり、遠い昔よりローマの大きな帽子として知られてきました。近代化する前は、ローマの郊外の野原で羊を放牧する羊飼いたちが、ローマの方向を確かめるために帽子を目印にしていたというのも納得する大きさです。ローマにいる限りどこからでも見ることができる大きな帽子ですので、観光中にもし方角が分からなくなったり、迷子になった場合は、帽子を探してみて下さい。これほど大きなものはローマの中心部にはひとつもありませんので、必ず見つかります!

クリスマスツリーの据え付けが終わった直後クリスマスツリーの据え付けが終わった直後

 世界一大きな大聖堂、ローマのサン・ピエトロ大聖堂は、内部には普通の教会が何個もすっぽりと入ってしまう驚きの大きさです。そんな世界一大きな大聖堂の前に建つクリスマスツリーは巨大で、上の方でもモミの木の幹の太さが、普通の人のお腹くらいの幅があります。毎年、クリスマスツリーへの飾り付けは、数人がかりで大きなクレーンに乗って数時間をかけて行います。

 サン・ピエトロ大聖堂の最初の教会が建立されたのは300年代の前半です。1700年近い歴史を持ちます。初めて内部に入った時は、その美しさに本当にびっくりしました。あれから20年以上を経て、いろいろな聖堂に入ってきた今でも、その思いは変わっていません。その威厳と美しさでは右に出るものがいない唯一無二の聖堂です。

(その他の関連情報)
 クリスマスツリーの点灯式は、2021年12月10日 金曜日の17時に、隣に置かれたプレゼピオ(キリスト降誕の場面を人形で表現した模型)のお披露目とともに行われます。今年はペルーのプレゼピオです。

 クリスマスツリーとプレゼピオは、来年の2022年1月9日 日曜日までイルミネーションをされていますので、機会がある方は立ち寄ってみて下さい!

コロナの収束を願いつつ…

スペイン階段近くの通り。クリスマスの飾りつけがされているスペイン階段近くの通り。クリスマスの飾りつけがされている

 つい最近までは、ローマは人も少なく哀愁が漂っていましたが、最近突然観光客が増えてきました。急に増えたため、住民としてはびっくりしており、少し前のようにゆったりとのびのびと町を歩けた時期が懐かしく感じます。とはいえ、早く新型コロナウイルス感染症の状況が落ち着き、皆さんがイタリアのすばらしいユネスコ世界遺産の数々を見に来てくれることを願っています!