第6波に備えるウエディングプランとは?

 カップルたちのパワーも後押しとなり、今は予測されている第6波も必要以上に恐れることなく乗り越えたいという思いです。しかしオミクロン株については現時点で分からないことも多く、常に第6波を想定する必要があります。そのため、2022年はますますウエディングが多様化していくと予想しています。

 コロナ禍でのウエディングで一番変わったのは、「宴会の規模」でした。以前は60〜70人規模が主流でしたが、家族を中心とした20人程度の少人数が主流になりました。式や披露宴の様子を配信するオンラインウエディングや、屋外ウエディングを行うカップルもいました。

 また、ウエディングといえば土、日、祝日開催が基本でしたが、少人数のウエディングが増えたことによって、大安の平日に挙式するカップルも多くなっています。

 しかし、21年10月に緊急事態宣言が解除されてからは、60〜70人規模の宴会も増え始め、気候もあって屋内ウエディングに戻りつつあります。やはり家族以外のゲストも招き、祝ってもらいたいというのがカップルの本音でもあるので、少人数制やオンラインウエディングが定着するというよりは、選択肢の一つとしていっそう認知されていくでしょう。ゲストの参加方法も、リアル出席、リモート参加、ライブ配信視聴による参加など、バリエーションが広がっています。

 選択肢が多様化した理由の一つに、従来の「結婚式を挙げるカップル」や「式は挙げないで婚姻届を出すだけのカップル」に加え、「婚姻届の提出後、式を延期して待っているカップル」が増えたことがあります。それによって「とりあえずウエディング写真だけ撮りたい」というニーズが生まれ、フォトウエディングが人気となりました。

 多くの事業者が新規参入したことで、「式は挙げないで婚姻届を出すだけのカップル」の目にも留まるようになりました。そうして、フォトウエディングがウエディングプランの選択肢に加わったのです。さらに「せっかく撮影用にお支度をしたのだから」と、撮影と簡単な挙式を行えるプラン、撮影と食事会を行えるプランなど、フォトウエディングにもバリエーションが生まれています。

 このように、コロナによってさまざまな選択肢が生まれ、状況に応じて選んでいく形になりました。この傾向はコロナが収束しない限り、続いていくと思います。

 また、コロナ前から式を予約していて延期したカップルだけでなく、式を検討していたものの予約自体を先延ばしにしたカップルもいます。そのため、どんなウエディングにするかを検討する期間が長くなり、さまざまな選択肢に触れる機会が増えていることも、多様化が進んでいる理由です。