コロナ禍で打撃を受けた業界の一つがウェディング業界だ。ダイヤモンド編集部の倒産危険度ランキングでもワースト上位に複数の企業がランクインしている。特集『廃業急増!倒産危険度ランキング2021』の番外編では、ワースト12位にランクインしたタメニーの佐藤茂代表取締役社長を直撃し、打開策を聞いた。(ダイヤモンド編集部 相馬留美)
倒産危険度ランキングワースト12位
タメニーの社長に聞く打開策
新型コロナウイルスの感染拡大で多くの企業が打撃を受け、倒産事情も激変した。そこでダイヤモンド編集部は上場企業3787社の「倒産危険度(Zスコア)」を総点検。リスクの高い493社をあぶり出した(本特集#1『倒産危険度ランキング2021【ワースト1~100】上場廃止オンキヨー29位、1位は?』参照)。ワースト12位となったタメニーの佐藤茂代表取締役社長に、現状の打開策を聞いた。
赤字の主要因は売り上げ9割減のウェディング事業
利益を最大限投資し成長性を取る経営をしていた
――2021年3月期決算で債務超過に陥りました。
われわれの祖業は婚活事業。ですが、赤字の主要因は19年に参入したウエディング事業です。売り上げの9割がなくなり、現在も披露宴の小規模化、延期が続いています。
――内部留保が吹き飛ぶほどのマイナスになった要因は。
20年4月時点の純資産は約10億円。われわれはマザーズ上場ですし、BS(バランスシート)経営よりも、利益を最大限投資して成長性を取る経営判断をしていたからです。19年4月にカジュアルウエディング会社のメイションをグループ化し、初年度はのれんを上回る営業利益が出ていました。
――業績への影響はコロナ禍のみと考えればよいか。
その通りです。結婚相談所事業は、売り上げの7割程度が月会費で、大きな影響は受けていません。
――赤字の止血策は。