苦境に陥っている中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ・グループ)にとって、新年もお祝いムードどころではない。不動産開発大手の恒大は4日、海南省の島に建設したビル39棟について、地元のダン州市当局から取り壊しを命じられたことを明らかにした。その理由については明らかにされていないが、地元メディアは、建設許可が違法に取得されたと報じている。同社はマンション6万戸余りを含むこの開発案件に810億元(約1兆4800億円)を投じており、この命令による残りの物件への影響はないとしている。おそらく、恒大の苦境が公になったことから地元当局が監視を強め、今回のような予期せぬ厄介ごとにつながったのかもしれない。すでに手元流動性が乏しく、物件の買い手を見つけにくくなっている同社にとっては泣き面に蜂だ。