米国のジョー・バイデン大統領 米国のジョー・バイデン大統領 Photo:Mario Tama/gettyimages

中間選挙で懸念される
民主党の大敗

 4年に1度の米国大統領選の間に行われる2022年の中間選挙まで1年を切った。選挙賭博市場の賭けサイトでは野党・共和党の勝利予想が圧倒的に優勢だというが、メディアや選挙の専門家の多くも同様の予測をしている。

 現在、バイデン大統領の民主党は上下両院でかろうじて多数派を維持しているが(下院は221対213、上院は50対50でハリス副大統領が議長役)、中間選挙で負ければ、それを失う可能性が大きい。そうなれば、バイデン大統領のその後の政権運営だけでなく、2024年大統領選の行方にも影響を及ぼしかねない。

 しかし考えてみれば、中間選挙で大統領の党が敗れるのは珍しいことではなく、過去の選挙でも多くの場合、与党が議席を減らしている。

 問題は民主党の敗北ではなく、就任1年後のバイデン大統領の支持率が40%台前半と、過去70年間の歴代大統領の中で最低だったトランプ前大統領に次いで低いために民主党が大敗し、議席を大幅に減らすのではないかと懸念されていることだ。