昨年はアマチュア投資家が金融市場を席巻した。ウォール街の投資のプロは今年、彼らの動きを注意深く見守っている。かつて小口のデイトレーダーを「ダムマネー(愚かな資金)」と揶揄(やゆ)していたファンドマネジャーが、この集団が次はどこに向かうのか手掛かりを得ようとソーシャルメディアの投稿をつぶさに調べている。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の調査によると、ヘッジファンドの約85%、資産運用会社の42%が現在、個人投資家向けの掲示板を追跡している。JPモルガン・チェースは9月、個人投資家がどの証券を売買していそうかや、ソーシャルメディアでどのセクターや銘柄が話題になっているかといった情報を提供する新しいデータ商品を導入した。JPモルガンによると、最大手の資産・クオンツ運用会社を含む約50の顧客企業が同製品を試している。JPモルガンの株式トレーダーも、自身のリスク管理に役立てているという。