株式投資で資産を築き、入社4年目の26歳でFIREを果たした『投資をしながら自由に生きる』の著者が、最速で「お金と時間の自由」を得るための方法を伝授する。その方法は、一般的なFIREとは、まったく別の概念だ。FIRE達成者の多くは、いずれ何らかの仕事をするようになる。ひと通り自由を味わうと暇を持て余してしまい、社会とのつながりを得るためにも、結局は仕事をするようになるのだ。ならば、最初から時間と場所に縛られない自由度の高い仕事をしつつ、経済的自由を謳歌する方法を選択するべき。本当の自由を最速で得るたった1つの方法、それは「投資×小さな起業」だ。

ビジネスマンPhoto: Adobe Stock

どのような働き方を選択するかは、とても大切

「本当の自由」を実現するために必要な行動は、たった3つしかありません。

「本当の自由」を実現するための3つの行動
【働き方を変える】
給料のために働くのではなく、ビジネスオーナーになるために働く
【お金の使い方を変える】
浪費をやめて自己投資に多くのお金を使う
【投資をする】
投資を学んで、しっかりと利回りを増やせるよう資産運用をする

「本当の自由」を手に入れるためには、仕事を完全にゼロにする必要はありません。

自分が働いてもいいと思う時間・場所の範囲に収めることができれば、仕事をしながら「お金と時間の自由」を実現することは十分可能です(この状態は「セミリタイア」といったほうがイメージしやすいかもしれません)。

数年前からアメリカの若者に広がっている「FIRE」が日本でもブームとなり、会社員を中心に多くの人に注目されるようになりました。

FIREは本来、「自分が必要な年間支出の25倍の資産を築いて、それを年利4%で運用することで暮らしていく」と定義されています。

仮にあなたが必要な支出が年間400万円だとすると、「400万円×25倍=1億円」の資産を築いて年利4%で運用すれば、資産をキープしたまま暮らし続けられるということになります。

ちなみに、この「4%」という数字の根拠は、アメリカの株式市場の指標の1つである「S&P500」の平均成長率7%から、アメリカのインフレ(物価上昇)率3%を差し引いたものです。

この本来のFIREは、次のように「会社を辞めて完全に仕事をせず、投資だけで生活を送る」ことを前提に話が進められます。

般的に知られているFIRE
【完全に仕事をしない状態】
収入(年利4%の投資利回り)>支出(生活費+人生を楽しむためのお金)

これは、たしかに1つの論理としては理解できます。

しかし、このFIREの定義に基づいて「本当の自由」を手にした人は、少なくとも私の知る限りは存在しません。

たしかに、投資の「利回り」だけで暮らすことができれば、仕事をする必要はないかもしれません。

ところが、投資による収入だけで、すべての支出をまかなうには、先ほど計算したように億単位のまとまった金額が必要になります。

大きな資産を持たないふつうの会社員が、小さなタネ銭から億単位の現金をつくるのは容易ではありません。

株式投資などで短期間に大きな資産を築く人もいますが、そうした人はそもそも自分で運用して資産を増やせるので、年利4%程度の利回りには興味を持ちません。

なかには親の遺産を相続してまとまったお金が入ってきた人もいるでしょう。

しかし、そうした人は大金を扱うスキルがほとんどない状態で運用して、逆に資産を減らしてしまうケースが多いです。

銀行や証券会社がすすめる高い手数料の投資信託などを買って、損をするのが目に見えています。

FIREを目指して本書を手にした読者のみなさんも多いと思いますが、「年利4%の投資利回りだけで生活するリタイア生活を目指す」というのはおすすめしません。

FIREというと「早期リタイアして完全に仕事を辞め、自由気ままに生きる」というイメージを抱くかもしれませんが、本書では自分の許容範囲で仕事を続けることを前提に、早期に「お金と時間の自由」を獲得する方法を共有していきます。

FIREを果たして仕事を辞めた人たちも、実際のところ数年すると、暇な時間を持て余して、ほとんどが何かしらの仕事をするようになっています。

私自身の経験としても、「お金と時間の自由」を手に入れてから、最初のうちは海外旅行をしたり、自由な時間を謳歌したりしたのですが、仕事をしない状態が一定期間続くと、遊ぶだけの人生にすぐに飽きてしまいました。

いまでは「ixi(イクシィ)」という投資家のコミュニティを主宰したり、ビジネスに投資をしたり、他人の会社の事業を手伝ったり、こうして本を書いたりと、結局のところいろんな仕事を手がけています。

やはり、仕事をすることで自分の存在価値を確認することができますし、なにより仕事を通して誰かに喜んでもらえることが、自分にとっての幸せにつながるのです。

そのため、最初から誰かの役に立つ仕事を続ける前提の自由を目指すほうが、完全に仕事を辞めるという一般的なFIREを目指すよりも圧倒的に現実的です。

ただし、どのような働き方を選択するかは、とても大切です。

物理的な場所や時間に拘束される働き方を選択してしまうと、「お金の自由」を得られたとしても、「時間の自由」を得るのが難しくなってしまいます。

そこで、本書では「ビジネスオーナーになる」という発想での働き方を提唱します。

「お金と時間の自由」を同時に得るためには、自分がプレイヤーとして仕事をするのではなく、ビジネスオーナーとして仕事をすることに考え方をシフトしていく必要があります。

ビジネスオーナーになれば、働く場所や時間に縛られることがなくなります。

そのことを本書では、さまざまな実例や解説を交えて説明していきます。

読者のみなさんが抱える課題を明確にして、どのように前進していけばいいかを“見える化”するため、実践的な「ワーク」も多く盛り込んでいます。

みなさんが現状からスタートして、「本当の自由」を手に入れ、理想の人生を歩むためのお手伝いを本書でさせていただきます。