株式投資で資産を築き、入社4年目の26歳でFIREを果たした『投資をしながら自由に生きる』の著者が、最速で「お金と時間の自由」を得るための方法を伝授する。その方法は、一般的なFIREとは、まったく別の概念だ。FIRE達成者の多くは、いずれ何らかの仕事をするようになる。ひと通り自由を味わうと暇を持て余してしまい、社会とのつながりを得るためにも、結局は仕事をするようになるのだ。ならば、最初から時間と場所に縛られない自由度の高い仕事をしつつ、経済的自由を謳歌する方法を選択するべき。本当の自由を最速で得るたった1つの方法、それは「投資×小さな起業」だ。

お金持ち 子どもPhoto: Adobe Stock

お金持ちの方程式を次の3つに分解

一歩深く突っ込んで「お金持ちの方程式」を考えてみましょう。

お金持ちの方程式
資産形成=収入-支出+資産×利回り

この方程式を次の3つに分解してそれぞれ考えてみましょう。

①【収入】 ②【支出】 ③【資産×利回り】

①【収入】
まず収入を得るには、大きく分けて次の2つの方法があります。

「労働者として働く」
「ビジネスオーナーになる」

アルバイト、会社員、専門知識を活かした医師・弁護士など、自分の時間を使って働いてお金を得るのは、すべて「労働収入」に分類されます。

労働収入の特徴は、誰でも働けばすぐに収入を得られる点です。

しかし、自分の時間を使う必要があるため、長い目で見たときに「時間の自由」を得るための手段としては向いていません。

そしてもう1つは、ビジネスオーナーになることによる収入です。

これは富裕層の間では、よく知られている収入を得る方法です。その名の通り、ビジネスを所有して、そのビジネスから生み出される利益によって収入を得ます。

ビジネスオーナーの特徴は、最初こそ自分の労力を使いますが、軌道に乗れば自分の時間をあまり使う必要がないことです。

もちろん、ビジネスがうまくまわっているかどうかを定期的にメンテナンスする必要はありますが、それでも労働収入に比べると圧倒的に「時間の自由」を確保できます。

この「ビジネスオーナーによる収入を増やす」という発想が、「本当の自由」を手にするための非常に重要なポイントです。

実際に、「本当の自由」を手にしている人は、何かしらのビジネスオーナーであるケースがほとんどです。

②【支出】
次に支出ですが、これは「投資」「消費」「浪費」の3つに分けることができます。

投資=未来をよくするために使うお金
消費=いまを生きるのに必要なお金
浪費=過去に頑張った自分へのご褒美

「お金の自由」を得るためには、支出を可能な限り低く抑えて、節約すればいいと考えている人は多いです。しかし、なんでもかんでも節約すればよいわけではありません。

「可能な限り節約して、なるべくお金を使わない!」というタイプの人が陥ってしまうのが、「お金の自由」を得るために本来たくさん使うべき「投資」のお金も節約してしまうという過ちです。

本来、節約すべきは「浪費」であって「投資」ではないのです。

「成功したければ自己投資を惜しむな」といわれますが、本を買って読んだり、セミナーに参加したり、一流の体験をしたり、といった自己投資は、私の経験上でも将来使った金額以上のものが何かしらの形で返ってきます。

自分の将来をよくするために、思い切ってお金を使ったほうが「お金の自由」により早く近づけるでしょう。

③【資産×利回り】
最後に「資産×利回り」ですが、この部分がいわゆる資産運用(=投資)になります。

本書における資産の定義は、「上手に活用すれば、自分にお金を運んでくれるもの」とします。そう考えると、資産は必ずしも銀行に預けている預金だけではなく、さまざまなものがあることに気づくはずです。

週末にしか乗らない自分の車を平日に貸し出せばお金を生むようになります。

実家の敷地に空きスペースがあれば、駐車場として貸し出してもよいでしょう。

昔趣味で集めていた「ポケモンカード」が、いまでは高値で取引されていたりします。

このように考えると、たとえ同じものでも、とらえ方次第で資産にもガラクタにもなることがわかります。資産運用のポイントは、いかに自分が持っているもの(資産)を有効活用して、利回りを増やしていくかです。

もちろん、資産運用には株式や不動産などへの投資も含まれます。そして、資産運用が「本当の自由」を手にするための重要なカギとなります。