K字決算#11Photo:rfranca/gettyimages

新型コロナウイルスの感染拡大は消費行動を変容させ、勝ち組商品と負け組商品を生み出した。特集『戦慄のK字決算』(全17回)の#11では、スーパーやコンビニの販売データから、コロナ時代に売れた商品・売れない商品トップ30をランキング形式でお届けする。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)

蒸発した化粧品需要
資生堂と花王の業績に明暗

「目の周りの商品は買いますが、口紅などは買わなくなりましたね……」。ある20代女性はマスク越しにこう語った――。

 新型コロナウイルスの感染拡大は人々の消費行動を一変させ、外出自粛や在宅勤務の広がりで化粧品需要は大きく減った。

 化粧品業界の王者、資生堂は2020年12月期決算で売上高が前期比18.6%減の9209億円、最終利益は117億円の赤字に転落した。一方で、業界2位の花王は20年12月期の売上高は同8.0%減の1兆3820億円だったものの、最終損益は8.3%減の1345億円で黒字を確保した。

 両社共に化粧品の売り上げは落としたものの、花王は手指の消毒液や洗剤が好調でカバーし、資生堂との明暗を分けた。

 こうした明暗は企業レベルだけでない。商材によっても勝ち組と負け組が鮮明となっている。コロナ時代に「売れる商品・売れない商品」の最新のトップ30を見ていこう。