「いきなり役員」のリスクとは?肩書にこだわり過ぎた転職の悲惨な末路Photo:PIXTA

肩書に強くこだわる人は
カルチャーフィットが難しい

「CFOでないと困る」
「ポジションは本部長以上でなければダメ」

 転職希望者のなかには、こうした「肩書」に強いこだわりを持つ人がいます。それはほとんどが大企業出身者の方です。

 なぜ、肩書にこだわるのか。その理由の多くは「肩書がないと人や組織を動かせない」という大企業での経験則にあります。肩書がないと協力会社が本気で動いてくれない、あるいは取引先の社長が会ってくれない。でも本部長なら協力会社は本気になるし、取引先の社長も簡単に出てくる、というわけです。

 確かにそうした傾向は事実としてありますが、肩書頼みになってしまっては本末転倒です。特に組織階層の少ないスタートアップへの転職では、カルチャーフィットが難しくなってしまいます。

「肩書に強くこだわる人は、その時点で採用熱が冷める」
「肩書にこだわった時点で採用取り消しにしたくなる」

 あるスタートアップ経営者が集まる会合でこの話題になったときは、このように散々な言われようでした。皆、最初から肩書にこだわる人はダメだったとの苦い経験を持っていたのです。