新型のウイルスが蔓延し、世界規模で先行き不透明な状況が続いています。経営に携わる方のなかには、会社の未来について案じている人も多いでしょう。特にいまは、決算の時期が近づいて落ち着かないということもあるかもしれません。そこで今回は、経営コンサルタント・藤原勝法さんの著書『銀行は、社長のどこを見ているのか?』(青春出版社)から、“銀行を味方につける極意”について、抜粋紹介します。
本当の危機はコロナショック後!?
コロナ禍のあおりを受けた企業が最悪の事態を避けるには、事業の再構築や、各種費用の見直し、支出を抑えて資金繰りを安定させることなどが必要です。しかしこういった大がかりな経営施策は、中小企業の場合、自社だけの知見や努力で行うのは難しいものです。
そこで、私がお勧めしたいのが、メインバンクに相談するということです。銀行とうまくつきあえば、事業をより良くすることができます。銀行を活用しない手はありません。
私自身、企業の管理部門にいたときに銀行と折衝を行い、長期間にわたる返済ストップや、その後の企業再建を体験しました。いずれも、銀行から多大な支援があったからこそできたものです。