19歳で大型免許等の取得が可能になる免許制度改正でドライバー不足は緩和するか19歳で大型免許等の取得が可能になる免許制度改正でドライバー不足は緩和するか

2022年は物流に関連するいくつかの法制度の改正が予定されている。物流の効率化や人手不足緩和に向け一定の条件のもとで規制緩和が行われる一方、取引の適正化、2050年カーボンニュートラルを見据えた環境対策への要求は強まる。22~23年にかけてのおもな法制度の改正の概要とともに、予想される物流の変化、影響を探った。(カーゴニュース)

19歳で大型免許の取得が可能に
ドライバー不足の緩和に期待

【IT点呼】実施可能な対象拡大

 トラック関連では、IT点呼(遠隔点呼)について実施可能なトラック事業者を4月から拡大する。従来、Gマーク取得や行政処分・重大事故がない優良事業者の営業所のみに認められていたが、7月以降、一定の要件のもとで優良事業者以外にも“解禁”。運行管理者の人手不足緩和や業務負荷の軽減、感染症対策に寄与するとみられる。ただ、トラック業界の飲酒運転事故が根絶に至っていない状況で、安全運行担保への実質的効果も問われる。

【免許制度】19歳で大型免許取得へ

 また、道路交通法の改正により、「19歳でも大型免許等の取得が可能となる受験資格取得特例教習制度」が5月13日から施行される。従来、大型免許の受験資格は「21歳以上で普通免許保有歴3年以上」、中型免許が「20歳以上で普通免許の保有歴2年以上」だったのが、教習の受講を条件に「19歳以上で普通免許の保有歴1年以上」に改正される。18歳で普通免許取得後、19歳で大型免許を取得できるようになり、トラックドライバーの人手不足の緩和が期待される。