中国がロシアのウラジーミル・プーチン大統領をどの程度支援すべきか、そして両国の連携をいかに保つかについて、中国の最高指導部は連日、水面下で議論を重ねている。ロシアによるウクライナ侵攻の脅威が高まると、中国共産党の中央政治局常務委員会はほとんど公の場から姿を消した。習近平国家主席が率いる同委員会は同国の最高意思決定機関で、7人の委員で構成される。事情に詳しい複数の関係者によると、水面下で話し合われている議題の一つは、ウクライナ危機にどう対応し、中国の権益を損ねることなくロシアをいかに支援するかだという。プーチン氏が2月4日に北京で習氏と会談し、冬季五輪開会式に出席して帰国してから1週間以上がたつが、煮え切らない議論が続いている。異例なほど長期にわたる議論は、公にはロシアを支援する習氏の姿勢とは裏腹に、中国にとって状況がいかに差し迫り、慎重を要するかを浮き彫りにしている。