自衛隊の任地は、花の都である大東京だけではありません。北は北海道から南は沖縄まで基地や駐屯地があり、「島流し」と揶揄されるような任地までしっかりあります。都市部に近い駐屯地であればマッチングアプリの登録者が多く、お見合いパーティーも盛んなので問題ありませんが、自衛隊の施設は大抵片田舎にあります。特に北海道でマッチングアプリをすると、「あなたの近くの女性(旭川市100km)」ともはや「近く」の概念が狂っていることも珍しくないのです。また、離島勤務となると、地元の漁師と若い女の子を争い喧嘩になることも多いので、気を付けたほうがいいでしょう。

 地方都市に駐屯地がある場合は街コンが行われることもありますが、「店に入ると男性陣が自衛官っぽい人だらけ」という事態もたびたび発生します。スナックやガールズバーに行っても駐屯地で見たことあるような人ばかりで、駐屯地や基地が近くにある街では「短髪の奴、大体自衛官」になるのです。街コンで上手く女性と出会えればいいですが、部隊の先輩や同期が一生懸命女の子に声をかける姿を見ると萎えるものです。

部隊内恋愛はハードルが高く、危険な罠が潜んでいる

 ここで「女性隊員と恋愛すれば」という声も聞こえてきそうですが、これもまたハードルは高いです。女性隊員は男性隊員よりも圧倒的に少ないので、そもそも供給と需要のバランスが狂っているからです。

 そうした環境になると女性が200%増しで可愛く見えるので、妙齢の独身女性は男性達に求愛されるかぐや姫のようになります。そうした激戦区で戦うのも悪くはないですが、人間関係が複雑に絡み合うことが多いので、そのあたりを上手く整理できる自信がない人はやめたほうがいいでしょう。特に離島などの場合は、極度に独身女性の数が少ないため、女性の魅力が赤羽周辺のタワーマンションのように高騰します。そうすると地元の若者をも巻き込んだ「恋愛大戦争」が勃発することもあります。

陸上自衛隊の切実な恋愛事情、モテない隊員たちの悲喜こもごも(C)原田みどり/提供:KADOKAWA

 また、女性が少ない普通科隊員にとっては、男女一緒の教育になる集合教育は数少ないチャンスです。「愛の集合教育にできるよう頑張ります」などと言って教育に行く若手もいますが、事前にもらった入校者名簿の「カズミちゃん」「ヒロミちゃん」「ユキちゃん」にワクワクして行ったら「全員ゴリラみたいなオッサンだった」という笑い話もあります。

 逆に、女性の場合、「陸上自衛隊に入隊をすると99%結婚できる」と言われています。やはり男性の数が圧倒的に多いので、何かしらのアプローチがあるからでしょう。なので、男性自衛官と結婚したい方は入隊するといいと思います。

 では、男性自衛官はどこで恋人を作るのかといえば、合コンです。