米ボーイングはロシアでの一部事業を停止したが、重要なチタン供給会社との関係に対処しなければならない。この企業は、かつてウラジーミル・プーチン大統領と共に旧ソ連国家保安委員会(KGB)で働き今は制裁を科されているオリガルヒ(新興財閥)が率いている。ボーイングは何年も前、民間航空機や軍用機の生産に不可欠なロシアのチタンに大きな賭けをしたが、地政学的状況の変化で今後供給に問題が生じる恐れがあると警戒している。同社はロシアのウクライナ侵攻以降、ロシアのチタンの購入を停止している。モスクワとキエフのエンジニアリング事業所を閉鎖し、ロシアの航空会社への航空機予備部品の供給をやめた。だが他の西側企業が相次いでロシアから撤退する中、ボーイングはプーチン氏のKGB時代の同僚だったセルゲイ・チェメゾフ氏率いるチタン供給会社との合弁事業をどうするかについて明言を避けている。
ボーイング、ロシアのチタン合弁事業の行方不透明
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