コロナ禍が3年目に突入し、多くの業界や企業のビジネスをいまだに揺さぶり続けている。その対応力の差によって企業の業績は、勝ち組と負け組の格差が拡大している。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は日本電産、村田製作所などの「電子部品」業界5社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
日本電産、京セラ、TDK
前年同期比2ケタ増収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の電子部品業界5社。対象期間は21年10~12月の四半期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・日本電産
増収率:14.6%(四半期の売上高4965億円)
・村田製作所
増収率:0.6%(四半期の売上高4714億円)
・京セラ
増収率:18.5%(四半期の売上高4793億円)
・TDK
増収率:26.3%(四半期の売上高4997億円)
・日東電工
増収率:5.7%(四半期の売上収益2203億円)
電子部品業界では、主要5社全てが前年同期比増収となっている。中でも、日本電産、京セラ、TDKは2ケタ増収だ。好調の要因は何だったのか。
次ページ以降では、各社の増収率の時系列推移を紹介するとともに、日本電産、京セラ、TDKの増収要因について詳しく解説する。