中国共産党は、イスラム文化の推進に力を入れた幹部に対する汚職調査を許可した。事情に詳しい関係者が明らかにした。中国の習近平国家主席は民族同化の取り組みを強化する方針を表明しており、今回の調査はその一環ともみられる。調査の対象となった王正偉氏はイスラム教徒の少数民族である回族で、現在は中国の国政助言機関である全国政治協商会議(政協)の副主席を務める。関係者によると、権力乱用や腐敗の疑いがあるとして、党中央規律検査委員会が調査を進めている。王氏は出身地である中国北西部の寧夏回族自治区で党トップを務め、その後は民族政策を担当する国家民族事務委員会を率いた。王氏は当時、「野放図なイスラム文化」を推進し、宗教的過激主義を支援したことが疑われているという。