新卒から3年以内に転職する「第二新卒」。企業は年々、その採用に好意的かつ積極的となっているが、とはいえ、やはり短期間で転職しているだけあり、なかには驚くような困った人材もいるようだ。ここでは「ビックリ第二新卒」のエピソードを調査。どの企業も遭遇する可能性がある、がっかりしてしまう人材の実態に迫った。(取材・文/有井太郎、編集協力/プレスラボ)
月曜日に入って
水曜日退社した第二新卒
「月曜日に入った第二新卒が一昨日(水曜日)で退職してて流石に笑った。」(ツイッターのつぶやきより)
就職活動において、「新卒」と「中途」というカテゴリが長らく一般的だった。しかし近年は、「第二新卒」という新ジャンルも認知されてきている。
第二新卒とは、学校卒業から1~3年のうちに転職する若者のこと。明確な定義があるわけではないが、おおむねこの解釈で定着し始めている。
多くの人が知るように、社会に出た若者が数年で離職するケースは少なくない。厚生労働省によれば、大学卒で就職しながら、3年以内に離職するケースは全体の約3割となっている(※「新規学卒者の離職状況に関する資料一覧」より)。1994年までは2割台の年がほとんどだったが、それ以降は2009年を除いて3割以上になっているのだ。
かつては「3年以内で辞める若者」に対し、ネガティブなイメージが付きまとったが、近年は「第二新卒」として企業が積極的に採用する動きが出ている。マイナビ転職の中途採用状況調査(2016)によると、今後1年間の第二新卒者の採用見通しについて、62.2%の企業が「積極的に採用する」と答えたという。2012年には43.4%だったことから、明らかに第二新卒への扱いは変わっているようだ。
企業としては、新卒よりも基本的なビジネスマナーを身につけていて、かつフレッシュで固定観念がないため、育成しやすいといった採用メリットがあるようだ。実際、第二新卒向けの転職サイトも増えている。
しかし待ってほしい。そうはいっても、やはり新卒から短期間で離職しているのだから、第二新卒の採用には"リスク"もあるはずだ。そこで身近なビジネスパーソンに聞き取り調査をすると、多数ではないが「あきれた第二新卒エピソード」が集まってきた。
可能性を秘めている第二新卒だが、一方でどんなリスクを孕んでいるのか。この記事では、そのリスクがわかるようながっかりエピソードを紹介していきたい。