世界最先端の革命的認知症治療に取り組む、認知症研究30年超の医学博士。
白澤卓二氏が、患者への指導はもちろん、自身が健康長寿をまっとうするために実際に取り組む食事法を紹介した健康レシピ本『認知症専門医が毎日食べている長寿サラダ』が完成した。
私たちはどうしたら、健康で長生きできるのでしょうか。
この連載では、食事を通して健康長寿を目指す方法をお伝えしていきます。

認知症専門医が今伝えたい私が毎日サラダを食べる理由Photo: Adobe Stock

脳機能を維持して長寿遺伝子を増やすには
野菜をたっぷり食べるのが近道

 認知症予防には一体どんな食事がいいのでしょうか。

 それには認知機能をサポートする栄養素や成分をしっかりとること、腸内環境を整えて免疫力をアップし、病気にならない体作りを心がけること、老化を促す活性酸素の害から体を守る抗酸化物質を取り入れることなどがあげられます。

 認知機能のアップには、認知症の原因物質を減らしたり、通称「免疫ビタミン」とも呼ばれる「LPS(リポポリサッカライド)」という物質が注目されています。ビタミンB群、ビタミンD、ビタミンもおすすめ。認知機能を低下させる物質を減らしたり、長寿遺伝子を増やしたりします。

 また、免疫細胞の多くが存在する腸の健康を保つには、やはり食物繊維が大きな力を発揮します。細胞の老化を防ぐ抗酸化物質は、野菜の色素成分、フィトケミカルやβ-カロテン、ビタミンC、Eなどです。

 これらを効率的にとるには、たっぷりの野菜をとるのが近道です。毎日しっかり食べることが認知症予防につながると考え、私も実践しています。

監修 お茶の水健康長寿クリニック院長 医学博士・医師 白澤卓二

本原稿は、白澤卓二著『認知症専門医が毎日食べている長寿サラダ』からの抜粋です。この本には、脳と体を健康にする「長寿サラダ」のレシピを多数収録しています。一皿で栄養満点のおいしいサラダで脳と体をリセットしてみませんか?(次回へ続く)