ひろゆきが語る「子どもをただの労働者に変えるだけの教育法」ワースト1ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

「消費者」から脱するために

 みなさんは「消費者になる瞬間」を自覚していますか?

 たとえば、タブレット端末でゲームをするとき、「これって、このゲームを作った人の想像通りのことしかやっていないよな……」と、虚しくなることがあると思います。

 仕事でも、言われたとおりのことをやっている瞬間がありますよね。

 そういうことに自覚的になり、いかに都合のいい消費者から脱するか。それを教えるのが、本当の教育だと思うんですよね。

 その考えについて、述べていきましょう。

「労働者」になるための訓練

「どこの学校に行かせたらいいですか?」

 という質問をよく聞きます。

 結論を言うと、日本の学校であれば、別にどこに行っても変わらないんですよね。

 だって、どこの学校も、「労働者になるための訓練」しかさせていないからです。

 カリキュラムを用意して、その流れに沿った勉強を教えるだけです。

 それって、教育上の「消費者」であり続けているだけなんですよね。

「ハミ出す人」を育てよう

 でも、パソコンで既存のゲームをハックして、自分がやりたいようなゲームに書き換えてしまうような、「枠からハミ出すこと」のほうが重要だったりします。

 勝手に学校が決めた範囲の数学をやるより、興味の赴くままにどんどん難しい数学にチャレンジしていったほうが天才は生まれやすくなります。

 教育を消費者的な視点で見ている限り、「受験に有利な学校」「就職に有利な学校」という発想になり、結果的に子どもを優秀な労働者にするだけで終わります。

 日本や世界に影響を与える人は、「まだ見たことのないもの」を作る人です。

 受験競争や就活を勝ち抜いて、「初任給が20万円だ」「30万円だ」と比べ合っているような教育しかされていない子どもは、とても残念だなと思います。

 ただの言われたことをする労働者ではなく、言われていないことを勝手にやる人を、1人でも多く育てたほうが世界にとっても本人にとっても幸せなことだと思うんですが、みなさんはそう思いませんかね?

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。著書に、44万部を突破したベストセラー『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。