為末 ビジネスとスポーツ、こわいくらい共通点がありますね!だからこそ、ビジネスにしかできないことを、実現する価値があるんじゃないかとさえ思えてきました。
伊賀 その通りだと思います。
ところで為末さんは、競技生活後に新しいスタートを切り、次々と新しいことをやられていますけど、不安とかはありませんか。
為末 多少はあります。引退後、「ハードルを選んだ理由を突き詰めていくと、それがお前の人生の戦略になる」ということを、ある人に言われたんです。
かつてハードルのレースを見た瞬間に僕は「勝てる」と思ったんです。みんなはこのハードルという競技が、足を合わせる競技で、風を読む競技であるということにまだ気づいていませんでした。早く実践すれば逃げ切れそうだと。
ハードルの現役生活は10年くらいで終わるので、当時は30歳くらいまでなら逃げ切れるんじゃないかと思っていました。
今はあの頃を思い出しつつ、自分の道を探してますね。本当に、無駄打ちが多いんですけど、立ち止まらずに考えています。
伊賀 まさに『走りながら考える』ですね。
為末 その通りです。どうでしょう、今日僕はバリュー出せてましたかね?
伊賀 バリューですって!?はい、もちろんです!(笑)とても楽しかったです。長い時間、本当にありがとうございました。
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