コロナ禍のリモートワークなど生活スタイルの変化により注目されたのが、資産形成に対する関心が高まったこと。特に、20~30代の若い人たちの間で、つみたてNISAの口座開設が急増した。そんな状況の中、つみたてNISA本の決定版ともいえる『最新版 つみたてNISAはこの9本から選びなさい』(中野晴啓著、ダイヤモンド社)が3月16日に発売。本連載では、つみたてNISAを利用して長期投資や資産形成をしてみたいという人に向けて、失敗しないつみたてNISAの賢い選び方・買い方について、同書から抜粋して公開する。「つみたてNISAってなに?」という投資ビギナーの人でも大丈夫。基本的なところからわかりやすくお伝えしていくので、ぜひ、お付き合いください。
ターゲットイヤーファンドの決定的な欠点
前回の補足ですが、ターゲットイヤーファンドのしくみには、決定的な欠点があります。
たとえば2022年に、43歳でターゲットイヤーファンドを購入した人は、2039年には60歳ですから、その時点ではかなりリスク性資産の組入比率は下がっています。その時、世界的に株価が大きく上昇したとしたら、どうなるでしょうか。
そうです。すでにリスク性資産の組入比率が大幅に引き下げられているので、せっかくの株高も運用成績の向上に反映されないのです。