この2年、航空会社にとってマスクは悩みの種だった。着用を義務付けられ安心する乗客もいれば、腹を立てる乗客もいた。客室乗務員は乗客に着用を求める執行官と化した。
マスク着用義務はようやく撤廃されたが、摩擦が続くことは確実だ。
新型コロナウイルス対策としてバイデン政権が導入した公共交通機関でのマスク着用義務について、フロリダ州連邦地裁の判事は先週、無効の判断を下した。航空会社はマスク着用規則の緩和で機内でのもめ事が減ると期待している。司法省は控訴する意向を示した。だが当面、着用義務は執行されず、米航空会社は乗客、乗務員のマスク着用を任意とすることを明らかにした。
航空会社はさらに、新型コロナの大流行(パンデミック)下でマスク着用規則を破り、搭乗を拒否された数千人の乗客への対応を決めた。ユナイテッド航空ホールディングスのブレット・ハート社長はパンデミック下で同社便への搭乗を禁じられた乗客に連絡を取っていることを明らかにした。