金利が1%ポイント上昇したときの
令和7年度における国債費の増加分
日銀が公表した3月の国内企業物価指数の上昇率は、前年同月比9.5%であった。資源価格の高騰や円安が続くなか、いつまで日銀は金利を抑制できるのか。円安は米国の連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を引き締めに転換し、利上げを進めている影響も大きい。40年ぶりの高いインフレで価格上昇が深刻になっており、バイデン政権は中間選挙を控えているため、インフレ抑制に躍起になっている。このため、FRBは年内に7回も利上げを実施する想定を明らかにした。1回の利上げが0.25%ならば、年内7回で1.75%も金利を引き上げる可能性がある。
他方、日本でもインフレが顕在化してきた場合、日銀は金利の抑制を続けられるのか。一定の財政再建も進め、国債の利払い費増加にも耐えられる環境整備を図っておく必要性があるのではないか。日銀が金利を引き上げれば、国債の利払い費は増加するためである。