米国株「2030年代」まで上昇基調!?長期波動が示す株高が期待できる理由これまで米インフレ率、長期金利は、低下基調が続いてきたが、足元では反転しているとみられる Photo:Spencer Platt/gettyimages

ボトムを付けた米インフレ
米長期金利の低下も終焉か

 世界的なインフレ圧力の高まりから、金融緩和を縮小させたり、金融引き締めに向かう国・地域が増えている。この結果、各国・地域で長期金利が上昇基調となり、世界的な株安がもたらされている。

 日本では、新型コロナウイルスの新規感染者数の増加を受け、まん延防止等重点措置の適用が広がっている。景気の先行きに対する懸念は増しており、日経平均株価が1月27日に1年2カ月ぶりの安値を記録するなど、日本株は弱めの動きとなっている。

 こうした動きの起点となっているのが米国だ。米国の個人消費デフレーターでみたインフレ率が前年比ベースで5%台まで上昇する中、米連邦準備制度理事会(FRB)は、金融緩和の縮小から金融引き締めに向け動いている。そして米長期金利は、上昇基調となっている。

 これまで米インフレ率、長期金利は、低下基調が続いてきたが、足元では反転しているとみられる。米インフレ率(個人消費デフレーター・除く食品・エネルギー)を均してみると、1978年をピークに低下基調となっていたが、2013年にボトムを付けたかたちとなっている。米長期金利は、1981年をピークとした低下基調が2020年で終わった可能性がある(図1)。