丸井Photo:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、22年1〜3月度のファッションビル編だ。

パルコとマルイ、増収基調でも
「コロナ減収」からの回復は程遠い理由

 ファッションビルの主要2社が発表した22年1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯パルコ(J.フロント リテイリング)のテナント既存店取扱高
 1月度:前年同月比116.4%(16.4%増)
 2月度:同99.1%(0.9%減)
 3月度:同101.9%(1.9%増)

◯マルイ(丸井グループ)の小売取扱高
 1月度:前年同月比104.6%(4.6%増)
 2月度:同96.1%(3.9%減)
 3月度:同101.9%(1.9%増)

 1~3月の業績を見ると、両社とも2月度は前年割れとなったものの、3月度には再び増収に転じており、回復基調をうかがわせる結果となった。

 ところが、懸念材料はいまだ残っており、コロナ禍からの回復をうたうには程遠い状況だ。月次業績データにおける直近3カ月の平均値を基にした最新の業界天気図とともに、各社の約2年に及ぶ時系列データを確認して、何が起きているのかを確認しよう。