9日の米株式相場は大幅続落。主要3株価指数は年初来安値を更新した。ダウ工業株30種平均の終値は前週末比653.67ドル(1.99%)安の3万2245.70ドル。S&P500種指数は132.10ポイント(3.20%)安の3991.24、ナスダック総合指数は521.41ポイント(4.29%)安の1万1623.25で引けた。米国でインフレが加速する中、連邦準備制度理事会(FRB)は1980年代以後では最も苛烈と予想される金融引き締めを急ぐ。ただ、利上げとバランスシート縮小を巡り、FRBはリセッション(景気後退)を招くことなく計画通りに行うことができるのかどうかを投資家は疑問視している。ノルデア・アセット・マネジメントのシニアマクロストラテジスト、セバスチャン・ガリー氏は米国株について、「テクノロジー株を中心に非常に割高だ」とし、インフレ抑制に向けてFRBがどの程度まで政策を推し進めるかを巡り市場では不透明感が強いとの見方を示した。世界的な景気減速も意識されているという。