新型コロナウイルス禍に米国経済を支え、10年続いた超低金利時代に驚異的な成長を見せたIT(情報技術)業界は、この何年かで最も苦しい局面の一つを迎えている。世界的な巨大企業も駆け出しの新興企業も、経済、業界、市場のさまざまな要因によって痛みを感じており、その結果、電子商取引(eコマース)、デジタル広告、電気自動車(EV)、配車サービスなどの分野がコロナ後の混乱に見舞われている。過去2年間に雇用創出の源だったこれらの企業は、採用を凍結したり、場合によっては人員削減に踏み切ったりしている。IT産業成長の推進力の一部に陰りが見られるとの懸念から、多くのIT銘柄が値下がりしている。リフトやペロトン・インタラクティブなどは失望を呼ぶ決算内容やその他の材料で株価が急落した。ネットフリックス、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コムは軒並み、年初来下落率が30%を超え、S&P500種指数(13%超安)より下げがきつくなっている。
コロナ快走後のIT業界、「息切れ」の深刻度は
深刻な「縮小」の始まりか、それとも単なる成長鈍化なのか、投資家の見方分かれる
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