ヤマト運輸Photo:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、2022年1〜3月度の陸運・物流編だ。

ヤマト運輸が宅配便個数「26カ月連続増」の快挙
物流の高需要が続く

 陸運・物流の主要4社が発表した2022年1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯ヤマト運輸(ヤマトホールディングス〈HD〉)の宅急便取り扱い実績
 1月度:前年同月比108.5%(8.5%増)
 2月度:同107.5%(7.5%増)
 3月度:同107.0%(7.0%増)

◯日本通運の国内売上高
 1月度:前年同月比111.7%(11.7%増)
 2月度:同109.6%(9.6%増)
 3月度:同110.9%(10.9%増)

◯佐川急便(SGホールディングス〈HD〉)のデリバリー事業取扱個数
 1月度:前年同月比103.6%(3.6%増)
 2月度:同102.0%(2.0%増)
 3月度:同102.0%(2.0%増)

◯サカイ引越センターの売上高
 1月度:前年同月比106.2%(6.2%増)
 2月度:同102.4%(2.4%増)
 3月度:同97.0%(3.0%減)

 陸運・物流業界は、コロナ禍で業績を伸ばした数少ない業界の一つだ。今回も、サカイ引越センターを除く3社が3カ月全てで前年比プラス、サカイ引越センターも1〜2月度は増収だ。

 さらに、詳細は後述するが、ヤマト運輸は宅急便取り扱い実績において「26カ月連続増」の快挙を達成している。

 では、コロナ前と比べて、各社はどれだけ業績を伸ばしているのだろうか。各社の約2年に及ぶ時系列データを確認して、何が起きているのかを確認しよう。